利用者への虐待防止に関する指針

利用者への虐待防止に関する指針
法人施設・事業所における虐待防止に関する基本的考え方 当法人及び事業所は、虐待は人権侵害であり、犯罪行為という認識のもと、障害者虐待 防止法及び児童虐待防止法の理念に基づき、利用者の尊厳の保持・人格の尊重を重視し、 権利利益の擁護に資することを目的に、利用者の虐待の防止とともに虐待の早期発見・ 早期対応に努め、虐待に該当する次の行為のいずれも行わないこととする。


虐待の定義

虐待とは、職員等から利用者に対する次のいずれかに該当する行為をいう。
身体的虐待:利用者の身体に外傷を生じ、もしくは生じるおそれのある行為を加え、又は 正当な理由なく利用者の身体を拘束すること。
性的虐待 :利用者にわいせつな行為をすること、又は利用者をしてわいせつ な行為をさせること。
心理的虐待:利用者に対する著しい暴言、拒絶的な対応又は不当な差別的な言動、その他の利用者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
放棄・放置:利用者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置、前三項 に掲げる行為と同様の行為の放置、その他の利用者を養護すべき職務上の義務 を著しく怠ること。
経済的虐待:利用者の財産を不当に処分すること、その他利用者から不当に財 産上の利益を得ること。


虐待防止委員会の設置

虐待防止検討委員会その他の施設内の組織に関する事項や虐待の防止及び早期発見への組織的対応を図ることを目的に、次のとおり「虐待防止検討委員会」を設置するとともに虐待防止に関する責任者等を定めるなど必要な措置を 講ずる。
虐待防止検討委員会
虐待防止検討委員会の運営責任者は、事業所の代表とする。
虐待防止検討委員会は、管理者および児童発達支援管理責任者を含む全職員で構成されるものとする。そして、虐待の防止に関する措置を適切に実施することを目的とする。
③ 身体拘束適正化委員会や、関係する職種、取り扱う事項が相互に関係が深い場合には、他の会議と一体的に虐待防止検討委員会を開催する場合がある。
④ 虐待防止検討委員会は、年1回以上、委員長が必要と認めた時に開催する。
⑤虐待防止検討委員会の審議事項等は、次のような内容について協議するものとする。
虐待防止検討委員会及びその他施設等の組織に関すること・虐待の防止の為の指針の整備に関すること・虐待の防止の為の職員の研修の内容に関すること・虐待等について、職員が相談・報告できる体制整備に関すること・虐待等が発生した場合、その発生原因等の分析から得られる再発の防止 策及びその防止策を講じた場合の効果についての評価に関すること


虐待の防止のための職員研修に関する基本方針

  1. 職員に対する虐待防止のための研修内容として、虐待等の防止に関する基礎的 内容等の適切な知識を普及・啓発するものであるとともに、この指針に基づき 虐待の防止の徹底を図る内容とする。
  2. この指針の基づく研修は年間計画に基づいて行うとともに、 新規職員採用時には必ず虐待の防止のための研修を行い、これらの研修の実施・内容については記録に残すものとする。
  3. 虐待が発生した場合の対応方法については、
    ① 虐待又はその疑いが発生した場合には、速やかに市に報告するとともに、 その要因の除去に努める。客観的な事実確認の結果、虐待者が職員等であった ことが判明した場合には、役職位の如何を問わず、厳正に対処する。
    緊急性の高い事案の場合には、市及び警察等の協力を仰ぎ、被虐待者の権利と生命の保全を優先する。
    代表・管理者は虐待の実態、経緯、背景等を調査し、虐待防止検討委員会において、 調査内容の報告、再発防止策について検討を行う。
    虐待防止検討委員会は、報告された調査内容及び再発防止策が不十分な場合は、 再調査又は再検討をする。


    虐待等が発生した場合の相談・報告体制に関する事項
    (1) 虐待事案は、虐待を裏付ける具体的な証拠がなくても、利用者の様子の変化を 迅速に察知した職員は、それに係る確認や代表・管理者への報告を行う。
    (2) 虐待もしくは虐待が疑われる事案を発見した職員は代表・管理者へ報告を行い、代表・管理者は、苦情相談窓口を通じての相談や、職員等からの相談及び報告があった場合には、報告を行った者の権利が不当に侵害されないよう細心の注意を払った上で、虐待等を行った当人に事実確認を行う。また、必要に応じ、関係者から事情を確認し、これら確認の経緯は、時系列で概要を整理する。
    (3) 代表・管理者は市に第一報として報告を行うとともに、家族には誠意をもって謝罪し、虐待の実態、経緯、背景等の調査、再発防止策を速やかに行う旨を伝えるものとする。
    (4) 事実確認の結果、虐待等の事象が事実であることが確認された場合には、当人に対応の改善を求め、必要な措置を講ずる。 この対応を行ったにもかかわらず、善処されない場合や緊急性が高いと判断される場合は、市の窓口等外部機関に相談する。
    (5) 事実確認を行った内容や、虐待等が発生した経緯等を踏まえ、虐待防止検討委員会において当該事案がなぜ発生したかを検証し、原因の除去と再発防止策を 作成し、職員に周知する。
    (6) 事業所内で虐待等の発生後、その再発の危険が取り除かれ、再発が想定されな い場合であっても、事実確認の概要及び再発防止策を併せて家族等および市に報告する。必要に応じ、関係機関や地域住民等に対して説明と報告を行う。


    指針の閲覧について
    当施設の虐待防止に関する指針は、求めに応じていつでも利用者及び家族等が 自由に閲覧できるように、当施設のホームページに公表します。また、当施設利用に際しては、上記内容を理解していただいた上での同意書を求めることもあります。

    附則 この指針は、令和5年2月23日から適用する

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    正典林